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横浜市中央図書館は、国内でも有数の大型図書館。地上5階建てのフロアにはさまざまな分野の図書を所蔵し、さらに地下には音楽・映像ライブラリーや地下書庫を備えています。今回は、図書館内での司書の仕事のインターンシップをレポートします。
—太田さんがインターンで行っている業務を教えて下さい。
武田さん「1階、4階、5階で、返却された本を棚に並べる配架作業をお願いしています」
-太田さんのお仕事の様子はどうですか?
武田さん「最初の時は、書架の配置を覚えていただくために並んだものを配架していただきましたが、現在はだいぶ慣れてきましたので、番号を並べるところからお願いしています。1階だけでも約5種類の資料があり、4、5階にもいろいろな分野の資料があり仕分けも大変ですが、とても正確に並べて配架してくださっています。日ごとに慣れて早くなってらっしゃるので、たくさんの資料が移動するこの図書館にとって、ひとつの戦力としてお仕事をして下さって大変助かっています」
—ものすごい量の本がある中、場所を覚えて並べるのはとても難しそうですね。
武田さん「単に並べるだけでなく、開館時間中はどういう状況なのかに合わせて的確な、そして迅速な作業をされています。周りのお客様の状況も配慮して、お客様の邪魔にならないように、少し待ったり迂回するということを的確にされているので、非常に安心して配架をお願いできています。
—確かに、太田さんの作業を見ていて並べるのがとても早くて驚きました。短期間でここまでできるようになるのはすごいですね。
武田さん「本のラベルの数字が書架のどういう意味なのかを太田さんはきちんと把握されていて、理解力がとても高いと思います。地下の書庫にも120万冊を超える資料があるので、今後はそこでの配架もぜひお願いしたいと思っています」
—インターンシップを実施することになった経緯を教えて下さい。
黒岩さん「学校に行けない子どもたちや、学校は出ても社会へは出ていない若者がたくさんいる中で、そういう若者たちと社会との接点に図書館はなれるのではないかという気持ちが以前からありました。このたび横浜市『こども子供青少年局』からお話しをいただいた時に、目指していたものが共通しており、実施にいたりました。
—実際にインターンを受け入れてみて、今回参加された太田さんの様子にはどういう印象を受けましたか?
黒岩さん「最初に来た時はやはりすごく緊張され、体も硬くなっていましたが、お仕事が気に入ったようで毎日ニコニコしながら事務室に入ってきてくださいました。遅刻してしまわないか、急にお休みにならないかということを最初は心配しましたが、遅刻もありませんし毎日きちんとしてニコニコ楽しげに仕事をしているので、受け入れたかいがあったと思います。
—お仕事をお願いする時や普段接する時に、何か心がけたことはありますか?
黒岩さん「やはり人間はそれぞれに個性がありますので、その個性や取り柄、長所などを活かした形で、そこを伸ばすことで社会とつながっていけるようにしたいと思いました。彼の場合、数字がすごく好きだということでしたので、それを活かせる仕事を中心にして取り組んでもらいました。お世辞でなく彼自身非常に能力が高かったものですから、本当に心から良くできるねと感じて普段から声をかけました」
—ご本人のコメントの中で印象に残っていることはありますか?
黒岩さん「『難しいけど大丈夫です』とおっしゃったことです。お客様がいる中でブックトラックを押しながら邪魔にならないように所定のところに本を置くというのはとても難しい仕事です。それをきちんと認識して、だからといってめげてしまうのではなく、自分なりにやり方を考えて解決策を見いだしながら楽しんでいるというところが、とてもすごいことだと思いました」
—インターンの太田さんがいることで、周りにも何か影響はありましたか?
黒岩さん「人間相手の仕事として、色々な方と心を合わせて働いていくということが司書にとってはとても大切なことです。太田さんとコミュニケーションを取ることで私たちも学ばせていただいたことがたくさんありましたし、何より笑顔で一生懸命仕事をして下さってとても助かりました」
—では最後に、インターンを実施してみて気づいたことや、これから実施してみようと思っている企業へのメッセージをお願いします。
黒岩さん「何かのタイミングでうまくラインに乗れなかったようなこどもや若者が世の中にたくさんいる中で、その子たちを放置せず社会の中で一緒に歩けるように見ていくことが大切だと思います。インターンを通じて若者たちも成長できるので、受け入れが可能な企業さんはなるべくいっしょに歩いていってあげてほしいなと思います。そういうチャンスを与えれば人は能力を発揮すると思います。ですから、まずそのチャンスを与えていくことが大事だと思います。あとはその上で本人が努力していければいいと思います」
—ありがとうございました。