就労支援施設の代表的なサービスの1つが、キャリアカウンセラーが仕事に関する個別相談を行う「キャリアカウンセリング」。でも、いきなり相談に入る前に、自分に合った職業を自力で見つけられたらいいですよね。求人情報誌などに載っている診断テストをやってみるものの、漠然とした答えが出るだけで、結局自分に何が向いているのかはっきりしないし・・・。
横浜にある「かながわ若者就職支援センター」では、「職業適性診断」を自分で行うことができると聞いて、実際に体験してきました。
今回訪れた「かながわ若者就職支援センター」があるのは、横浜駅西口より徒歩8分の位置にある「横浜STビル」の5階。
STビルの中にはこのほかにも、1階にある「ハローワークプラザよこはま」をはじめ、「マザーズハローワーク横浜」、「よこはまヤングワークプラザ」、「ハローワークキャリア交流プラザ神奈川」など、就労を支援する施設がたくさんあります。年齢や状況に応じたさまざまな支援施設が集合しているビルなんですね。
かながわ若者就職支援センターで行っている主なサービスは、
■キャリアカウンセリング
〜キャリアカウンセラーによる個別相談で就職活動をアドバイス(要事前予約)。
■就職活動支援セミナー
〜「自己PR講座」「模擬面接講座」など、就職活動に必要なことを学ぶセミナーを実施。
■職業適性診断
〜自分がどんな仕事に向いているのか職業適性を導き、仕事の選びの参考にする。
■就職情報・職業訓練情報の提供
〜ハローワークと同じ「求人検索用パソコン」を設置し、仕事に関する情報を提供する。
という4つ。こうしたさまざまなサポートを通じて、仕事探しの全体像をイメージしながら就職活動を進めることができるのが特徴です。
ではさっそく、今回の体験テーマである「職業適性診断」をやってみました。診断は、「キャリア・インサイト」という職業適性診断システムを使って、パソコンを操作しながら行います。今回やってみたのは、「能力の評価」と「職業興味の評価」に答えて「総合評価」を導きだすコンパクトコース。
次々と出される質問に対して、「自信がある」「まあ自信がある」「どちらともいえない」「あまり自信がない」「自信がない」の5段階で答えていきます。
ちなみに、出された質問のいくつかと自分の答えは・・・
ー自分の意見や考えを説明する
うーん、どちらともいえない
ーグループのリーダーになる
あまり自信ないです・・・
ー文章を書く
これには自信ないと答えるわけにはいきません・・・、自信あります!
ー家計簿や帳簿をつける
思いっきり自信ありません!
ースポーツをする
体力だけが自慢です!
・・・という流れで進めていきます。「職業興味の評価」では、具体的な仕事内容の質問に対して、それを「やりたい」「どちらともいえない」「やりたくない」で答えていきます。通常の心理テストのようなものと違う点は、とにかく質問項目がたくさんあること。能力評価や職業興味に関する部門ごとのパーセンテージも出てくるので、自分の得意不得意や、興味のある分野を無意識に導きだすことができるんですね。
そして、最終的に自分の能力と職業興味を合わせて「総合評価」が行われ、自分の評価に該当する職種がリストアップされます。自分が該当したのはなんと、「舞踏教師」「コメディアン」「音楽教員」「私立探偵」「観光バスガイド」「フラワーショップ店員」「結婚カウンセラー」「動物調教師」「入国審査官」など・・・。
どの職業を目指すかはあくまで自分次第ですが、該当する職種がたくさん提示されるので、こんな仕事もあるんだということを知ることができて、職業選択の視野が広がりました。
かながわ若者就職支援センター所長の齊藤さんに、センターの特徴や、就労支援における現場についてお話を伺いました。
ーセンターを訪れる若者の傾向はどう感じますか?
「私たちの世代では就職活動は自分から動いて行うものでしたが、今は雇用状況も厳しく、なかなか昔のようにはいきません。その中で、仕事を見つけなければいけない若者の大変さを感じます」
ー「職業適性診断」をやってみましたが、具体的にたくさんの職業が提示されて驚きました。
「そうですね。自分の知っている範囲だけで見つけようとすると求人もなかなか見つかりにくいですが、職業適性診断によってその選択肢が広がるのではないでしょうか。結果を元にキャリアカウンセラーに相談して頂ければ、さらに活用できると思います」
ー若者ひとりひとりの状況によって、その人に適した支援施設も変わってくると思うのですが。
「当センターでは、ハローワークの検索機もありますので、応募したい会社などが決まってきたら、ハローワークに紹介できるつながりがあります。ただ、やはり利用者の方の背景によっては、ほかの施設の方がより良い支援ができると感じる場合があります。これからは、ほかの支援施設との連携をもっとできるようにしていきたいですね」
ー仕事にむすびつくためにはどんなことが必要だと思いますか?
「求人に応募しても、実際は面接までいかないケースも多いです。でも1つ決まらなかったとしても、ねばり強くあきらめずにチャレンジしていくことで、きっと良い結果にむすびつくと思います。当センターでは、落ち着いて悩みを相談しやすい環境で、若者と同じ目線でアドバイスできるように心がけています」
ーありがとうございました。
就職を支援する施設はいろいろありますが、1対1のキャリアカウンセリングをいきなり受けるのも、実際はなかなか勇気がいるもの。かながわ若者就職支援センターの「職業適性診断」は、自分自身で自分の興味分野や適した仕事を導きだすことができるので、施設の中で自分の時間を持つことができて、利用がしやすかったです。自分に合った仕事、自分の力が活かせる仕事を見つけるためにも、まずは自分自身をゆっくり見つめ直すことが大切なことなんだなと体感しました。